開発者をクローズアップ

アイドルマスター ダンス自動抜きツール「nukIM@S」公開 - らくさん
http://d.hatena.ne.jp/taitoku/20080707/1215378555
アイマスL4Uには驚くべき隠しコマンドが仕込まれていた - 敷居の部屋
抜き抜き新時代が到来したと聞いて - 続・空から降ってくるので

昨日の日記にも書いたのですけれど、L4Uブルーバックステージコマンド発覚で、ダンス部分抜きツールの開発者に対して、「可哀想」とか「涙目」だな、という感想を各地で見つけました。実際、自分としても気の毒だなと思う部分はあります。
けれど、彼等はそのまま放心して落ち込んでるだけの人じゃないんですよね。すぐに新たなツールの開発に着手する彼等の(精神的な)タフさ・開発の熱情というのを知っている自分としては、その熱さと現状をちゃんとアピールしたいな、と勝手に思ったのでした。
その勢いで、突発的にインタビューをしてみました。快くご回答頂けたお二方、ありがとうございました。

ぼんごれPへインタビュー

――ということで、ぼんごれPにインタビューです。
「なんか、恥ずかしいな(笑)」
――では、まず最初の質問です。あのコマンドが発見された時の正直な感想は?
「とうとう来てしまったか(笑)って思いました。予想はしてました。俺はL4Uで一度、字幕消しオワタ!を経験しているので」
――(ぼんごれPがそんな感じのことを)前に言っていたとは聞いていたんですけど、本当に機能としてあるとは思ってました?
「思ってました。でも、コマンドが公開されるとは思ってませんでした。」
――もっと裏技的なギミックで公開されそう、みたいな感じですか?
「そうそう、少なくともL4UDLCとかが予定を終えた頃に公開とか、そう思っていたのであと半年くらい通用するかと思い、らくさんさんと同じ5枚抜きプラグイン、完成させていました。らくさんさんに悪いので、公開はらくさんさんの3日後と考えていたけど、未公開のままお蔵入りです(笑)」
――じゃぁ、感覚としては「もう来ちゃったのかよ」みたいな感じなんですね?(笑)
「そうそう、はえーよ!って思いましたよ(笑)グレーバックの動画でフラグは立ったけど、その後一旦謎と言う事になって、数ヵ月後に!とか思ってました。」
――まぁ、例の動画から2日程で判明とはさすがに思いませんもんねぇ。ツールとしては衣装やアクセ合成に使えるので公開して欲しいところではあるんです。
「公開するのはかまわないけど、かなりメモリを食うので、ちゃんと注意書きとか書いて準備してからじゃないといけないと思い、準備する間もなく終了なので、どうしようかなってとこです(笑)抜け具合はらくさんさんのに、ちょっと劣るかも?目が逝っちゃう所とかは、俺のが有利だし一長一短かな?」
――こちらの公開を待ちたいところです。では覚悟していたこともあって、実際にそんなに落ち込んではない感じですよね。もう新しいツールの作成も始めてますし(笑)
「底辺スレやIRCで、沢山の人から励まされて、なんかそっちの方が嬉しくて、苦労が水の泡とか、そんな事どうでも良くなりましたよ。なので、ちょっとジェバってコマンドでのBBの問題点に取り組んで見ました。」
――さすが、ツール作っててMAD作らなくなった人だけのことはあります(笑)BBの問題点ってどうにかなりそうですか?
「底辺スレで、編集ソフトによっては綺麗にクロマキーで抜けないって話が出ていて、自分もVSでやってみたところ体が少し透ける位まで調整しないと輪郭の色が残ってしまうようでしたので、その問題の一つの対処法として、前から作っていた「アイマスぬこ」プラグインを改造してみました。高価なソフトを使っている人には関係ない話ですが、ある程度改善できたと思います。」
――やはり、その辺は今までの実績もあるので、流用も出来る、という感じですかね?
「今まで作ったプログラムのコードは実際に使っている量の2倍以上あります。一応残してあるので、それを流用したり出来る点では、沢山作っておいて良かったかな?って思います。」
――ソースの流用以外でもノウハウが頭の中に蓄積されてますよね。
「画像処理は本当に未経験でド素人でしたけど、この半年くらいでいろいろ勉強して、ある程度基礎的な知識の組み合わせで目的の加工を行う思考に慣れて来たと感じています。(と言っても、素人である事には変わりないですけど)」
――いや、結構高機能になってるとは思います。AviUtlもフリーソフトですし、貧乏MAD作者に優しいぼんごれPツールですね(笑)
「貧乏じゃなくても、むやみにお金を出してツールを買い漁る事を好まない人も多いと思います。フリーソフトで工夫するのも一つの楽しみと考えている人は割と多いと思います。」
――選択肢が多いのに越したことはないわけで、数多くのPがぼんごれPのツールを利用して作品を作っていたのは確かです。
「自分のツールを使ってる人がどれ位いるのか、まったく分からない状態で、多分5人〜10人くらいかな?って思っていたのですが、意外にもう少し多いようで驚いています。」
――それ、桁が違いますよ(笑)全部あわせると、200〜300くらいは居ると思いますが
「そ!そんなに!(笑)」
――まぁ、100人以上は間違いないと思いますよ。24時間TVでも使用してるPは多かったですし。
「使ってくれる人が居て、使ってるかも?ってMADを見つけた時は、凄く嬉しくて励みになりますね。 即マイリスしますし(笑)もっと便利な物が出来るように、今後も頑張りますー」
――あと、応援コメントでも、コミュ抜きがまだあるって意見もありました。あのツールの改良予定はありますか?(笑)
「コミュ抜きはまだもう少し改良の余地があると思います。ダンス抜きの方に注力して実装していなかった機能がいくつかあります。そのおかげで動作が軽いわけですけど。」
――まだまだやる気ですね?(笑)
「今回、らくさん氏が考えたCIELAB色空間による差分とか実装する予定です。」
――おぉ、どんどん新技術が投入されるわけですね。楽しみです。
「さっき言いましたが、自分も真似して5ステージ抜きタイプを作成済みで、そこで実装しているプログラムを流用出来ます。」
――どちらかというと、ドキュメントを書くほうが面倒なくらいでしょうか?(笑)
「そうですねー ドキュメントは誰かユーザ側の観点で作成してくれる人がいないかなぁ?って思っています。開発者側の思考で書いても使う人には分かりにくいようです(笑)」
――まぁ、言ってくれればそれくらいなら書きますが(笑)それでは、次に。流星群参加の次のMADはいつ作るんでしょうか?これは個人的な質問でもあるんですが、1999少女隊のリメイクが何時になるのか気になります。
「ちょっ!(笑)そそそそ、それはもう少し後になると思います。でも、必ず作る!あと、デイドリームビリーバーもね。」
――本番に期待しています(審査員風)いや、ちゃんとした単独PV制作は本当に待ってるんですよ?スレにも何回か書いてますが(笑)
「うん、反省してる。(笑)自分がよく人から言われる冗談ですが、脳内MAD出力プラグイン作ってーって、俺にも誰か作ってくれー(笑)」
――それは、バイオ系の技術発達を待たないと(笑)でも、合作流星群への参加で、かなり自信にはなったんじゃないですか?
「流星群は本当に久しぶりで、しかも動画編集ソフトをペガス(安い方)に変えてみたんですよ。 そうしたら、使い勝手がまた違ってて苦労しました。あれ1本作った事で少しは慣れましたけど。」
――次回作が楽しみです。さて、かなり長くなったのでこれを最後に。これを見てくださった方、いろいろ気にかけてくださった方に何か一言あればどうぞ。
「使い方が分かりにくいプラグインばかりで申し訳ないです。今後も少しずつ改良を進めて行きますのでよろしくお願いします。 MADの方も近いうちに新作作りますのでボッコお願いします。」
――はい、長い間ありがとうございましたー

らくさんへインタビュー

――らくさんについては、ツールを作ってるってこと以外は、私はあまり知らないのでまずはその辺からお聞きしたいのですけど、今までMADとかは作られてるんですか?
「MADはまだ作った事ないんです。作ってみたいですけど。」
――えっと、いきなりツールの方から始めたんですか?
「いえ、動画編集自体は、10年ほど前に少しかじってました。」
――あぁ、いわゆるニコマスはやってない、ということなんですね。
「そーですね。」
――何をやられてたか、お聞きしてもいいですか?
「まーといっても、まともなのは一つしかつくってないんですが、実写とCGを混ぜて、5人戦体もののようなものを作りました。」
――なるほど。でも結構技術的に大変ですよね特にそれくらい前であれば。
「そーですね、10年前でしたから、かなり時間とお金もかかりました。」
――そして、アイマスでまた趣味を再開、みたいな感じですか?(笑)
「そんなところです。」
――では、どういった理由で、ダンス切り出しツールの開発から入りだしたんですか?
「とりあえず、みんな一番苦労してそうなところなので。切り出しに使う時間を、他の事に回せたら、もっと作品自体に力を注げるようになるかな、と。」
――自分が使うためよりは、みんなのために開発を始めた、ということでいいんですか?
「ですね。」
――なるほど、それで、ぼんごれPのプラグインを見てもっと違う方法でも実現できそうだな、と思ってツール開発を始めたような感じなんでしょうか?
「ぼんごれPのプラグインは、開発を始めようと決めた直後に知ったんですが、その前に、http://www.nicovideo.jp/watch/sm1303663を見てて、もうちょっと何とかできそうな気がするなぁ、と思ったのがきっかけです。
――あぁ、ひでPのあの動画がきっかけだったんですね。それで別方面でアプローチをしていった、と。
「そうですね。あとコメートさんPのヤツとか何度か見比べながら考えてたら、6つ使えばいいんじゃね?と気づいたので。」
なるほど。
――それでは、あのコマンドが発見された時の正直な感想は?
「多くの曲やユニット、衣装で試せてなかったので、もうちょっとテストしてから公開しようと思ってたのですが『先延ばししなくて良かった』と思いました。先延ばししてたら、ホントに悲劇だったわけで。」
――向こうが先だとしたら、かなり厳しいですねぇ(笑)
「はい。」
――一応、先に出して、テストも始めていただけ、間に合ったみたいな感じだったんですね。
「ですね。」
――そして、ご自身のツールの用途が大分狭くなってしまったわけですがそれについては何か思うところとかはありましたか?
「うーん、そうですねー。残念ですけど、私のツールでもそれなりに時間もHDDも沢山必要になるので、私のツールを使ってもらう事に拘っても仕方ないし……。」
――あくまで、手段の一つなので、時間がかかる部分が省略できるのであればそれに越したことはない、という感じですか?
「はい。」
――ツールの発表の反響とともに、慰めとか合成には使えるみたいなコメントもいっぱいありましたよね。
「ありましたね。」
――その辺について何かご感想をお願いします。
「そういったコメントを沢山頂いたこと自体は、とても嬉しいのですが、合成には使える、といったことについては、まだこれからこのツールをどうして行こうかあまり考えてないので、とりあえず、もうちょっといろんな意見をきいてみたいかな。」
――なるほど。その辺はご意見を募集中ということですね。
「はい。私も自分のブログのTBにあった、アクセの合成はとりあえずやってみたし、BBステージならではの、面白いチャレンジもあるだろうな、とは思ってます。」
――はい、では最後に2つほど。MAD作成者としてのPデビューの予定はありますか?時期とかこんな作品とかを含めて何かあればお答えください。
「今のところ具体的な作品イメージとかもないので、そういう意味でいうと予定はない、ってことになるかな。」
――なるほど。
「何か思いついたら勢いで作るかもしれません。今回のツールもそうですし。」
――フットワークは軽いので、やる気になれば、という感じですかね?
「はい。」
――では、最後に。これを見てくださった方、いろいろ気にかけてくださった方に何か一言あればどうぞ。
「みんさんのすばらしい作品をこれからも見ていきたいので、これからもツール作りに励んでいこうと思います。よろしくお願いします。」
――はい、長々とありがとうございましたー。

このインタビューが読めるのはこの日記だけ!

ということで、みんな、お二方への励まし・要望・応援のお便り・コメントを出そう!
らくさんは、http://d.hatena.ne.jp/butyricacid/へ、ぼんごれPはサイトがないので、TIPSまとめwikiのご意見(http://www41.atwiki.jp/nicomasmaking/pages/26.html)もしくは、ニコマスファンレター(http://nicomasfan.sakura.ne.jp/herodb/herodb.cgi?table=letter)へどうぞ!