アイマス2で竜宮小町がプロデュース不可なのは単なる容量・工程数説

独占インタビュー! 『アイマス2』男性ライバルユニット“ジュピター”、そして“竜宮小町”の秘密を総合ディレクター石原氏に訊く! - ファミ通.com

2010年のゲームショーで発表されたアイマス2情報で、竜宮小町ユニットと律っちゃんがプロデュース不可というものがありました。数多い3人の伊織派やあずさ派の人達の悲しみと怒りで大騒ぎになっています。
上記のインタビューで

“プロデューサーがいない状況で半年が過ぎた世界で、誰も鳴かず飛ばずな状況なら、皆どう動くだろうか……”と考えたわけです。Pのいない弱小765プロは、半年もPがいなければ、ますます屋台骨が傾くはず。やはり律子は事務所の危機のため、皆のため、そして自分の夢“プロデューサーになること”を叶えるために、座して滅ぶことを喜ばず、すぐに動くだろうと。やると決めたらすぐに動く律子なので、事務所ではナンバーワンの実力者伊織を早々とスカウト。伊織も、グズグズするのは嫌いなタイプなので、上昇できるチャンスは逃すわけがない。あずささんは自己犠牲精神のある人なので、皆が困っていたら絶対に立ち上がるはず。亜美はなんかおもしろそーと手を挙げ、律子もムードメーカーとしての亜美を採用……というように、彼女たちの思考を考えて、ちょっとずつ話を作っていったという側面もあります。

と、ディレ1は語っています。これはなんとなくは納得できるものの、どうにも後付けの理由っぽい気はします。
では、なぜ人数を減らしたのか。それは実は、容量・工程数の問題だったのではないでしょうか。
アイマス2のテーマは「団結」ということです。今までは「ユニット」を組んでいてもそれが「ユニット」であると実感できませんでした。「アイドル同士の会話」が入ってなかったからです。
しかし単純に会話と言っても3人組の場合は組み合わせ数が一気に膨大になります。13人から3人を選ぶ場合の組み合わせは(13*12*11)/(3*2*1)=286通りにもなります。これが9人になった場合、(9*8*7)/(3*2*1)=84通りです。3倍以上の差が出ます。これは挨拶1個でこのパターンが発生するということです。
例えば、無印のコミュが一人90くらいだとして、アイマス2ではそれが60くらいに減ったとして、その1/3に3人会話があったとしても、20コミュは組み合わせ数の台詞を収録する必要がでてきます。これはリーダー固定でのパターンを抜いていますから、それが入ればもっと増えますし、非リーダーの場合は台詞を共通化などであればもっと減ります。
この例で計算した場合、9人なら9人の単独40コミュと20の組み合わせコミュで9*40+84*20=2040通りです。しかし、13人の場合はこれが13*40+286*20=6240通りに増えます。
無印が10人90コミュで900だったことを考えると、コミュ数を2/3に減らして人数を減らしても倍の数なのです。しかもこれはコミュ部分だけの計算ですから、レッスンやオーデションなどを考えるとさらに増えていきます。
ということで、ゲームの仕様が決まった時点で再計算した結果、13人は無理ということで人数を減らさざるを得なくなったのではないでしょうか。
これはX-BOX360で仕様可能な容量という話だけではなく、収録と管理工程・コストの上限であった可能性もあります。
なお、男キャラ作成で増える容量は、さほど大きくないと思われます。コミュはイベントが増える程度で、これを減らしたところでライバルを作らないで済むわけでもありません。765プロ内でのライバルとなったら、逆に必要な台詞が増えるかもしれないことを考えると、かえって少なく済む可能性もあります。
ということで、DVD3枚組でHDDインストール必須で必要容量が非常に大きくて、ソフト単価が3倍とかであれば、13人版は実現したのかもしれません。これでもいいから出せというPの声もなんとなく想像はできます。
しかし、これはいかにアイマスPの購買力が高いとはいえ、商業的には冒険というか採算ライン的に無茶だという判断されても仕方ないとは思います。