アイマスMADは、リアルな流通へさほど影響していない

タイトルはもちろん煽り込みなので、このバーボンはサービスで(ry
http://b.hatena.ne.jp/entry/http://d.hatena.ne.jp/sikii_j/20080507/p1にも少し書いたのだけれど、ニコニコ(とアイマスMAD)における販売への影響力は2008年5月現在では、あまり大きくはないと感じる。
現時点で一番販売実績があるものは、DLC。これはまぁナムコX-BOXの業績として誇れるものであり、ニコマスの影響がかなり大きいのは確かであろう。ただし、これはコンテンツ販売であり、流通とは若干方向性が異なる。
例えば、ニコニコ市場でのML01の販売枚数は1,503人(5月8日現在)。これを『MASTER LIVE 01 REM@STER-A』:18位・11,056枚と比較してみる。仮に全員をニコマス界隈の住人だとして、市場の7.35倍くらいの販売力があると仮定してみよう。
これを件のPerfumeのGAMEに当てはめると初回版1,890枚の通常版200枚で2,090枚。konozamaの人が多かったことを考えて一応1.5倍の補正をかけて、さっきの7.3倍にしても22,885枚。これを累計の250,000枚と比較すると9.15%だ。計算上凄く多めに見積もった数字でこれである。
実際、わかむらPのRECYCLE VOL.02が現時点で60,000ちょいの再生数ってことを考えると、22,885枚というのは水増しし過ぎなのは明らかだ。*1。実数はマイリストの7,800の方がまだ近いだろう。*2計算はソースの数字も含めかなりおおざっぱなので、詳しい方に検証してもらえるとありがたい。
ニコニコの内部コミュニティに居たりするとこの辺りの、コミュニティ外の感覚からは離れがちだ。実際自分もTVを付けるのは話題に上がった時くらいという、世間一般ターゲットからはかけ離れた存在だ。
話が脱線した。要するに、現時点でニコマスの影響がかなりあって売れたというには、いまいち説得力にかける。コミュニティ内でさえこういう所感があるのに、それを総意のようにTVのようなマスメディアで語ったりするのはかなり危険だ。TV局が求めているのは、そういうことを言ってくれて「実はオタク界隈での人気が隠れたヒットの原因だった」みたいな説を展開したりするのに協力してくれる人材なのだろうけれど。
今はそういうことを語る時期ではないし、そもそもプロモーションの一環になったみたいなことを言える立場ですらない。目の前のささやかな戦果を誇ることになんの意味があるのか。動かすべき相手、そして潜在的な敵ははるかに多い。この世界をもう少し存続させるためにも、対外的には慎重な行動をすべきだ。

*1:繰り返し視聴者がなしでも見た3人に1人は既に買っている計算。これは実際あり得無さ過ぎる

*2:それでも多い気がするが、この場合だと累計の約3.12%という計算になる

アイマス界隈の人口と購買力

上の文章を書いてて気になったことをいくつか。
まず、アイマス界隈の人口。無印が5万本以上売れているはずなので、好意的な総数は仮に倍の10万人くらいと仮定。数字的にはなんの根拠もないけれど。
そのうちCDがコンスタントに11,000枚くらいは初動で売れているようなので、それなりに購買力のある層は15,000〜20,000人くらいはいると推定。
次に、ニコマス関係で言うと、週マスの再生数の最大が56,000くらい。先月あたりで見ると25,000くらいは回っている様子。それなりにアイマス関係を見ている層も購買層と同じくらいの15,000〜20,000人くらいか。もちろん重なってない層が2〜3割くらいはありそう。この辺りの見ている本数は週に30本くらいか。
割と熱心に見ている人たち、例えば週に70本以上見ている層は4,000〜6,000人くらいかなぁ。これは先週64位のパロディ劇場が5400再生くらいだったので。
割とコアなところの数としては、Pとして投稿した人間が約1,600人くらい。数自体は孫引きだけど、arakawa氏周辺での測定結果だったと伝聞。かなり熱心に見てる人、例えば週に200本以上見ているような層は1,000人くらいかも。凄く熱心で新作は8割くらい頑張って見ているような層は300〜500人くらいか。紹介blogで紹介されている動画の回り方の下の方がそれくらいなようなので。
で、多少の出入りはあるものの、母集団としての総数はそんなに変わらず、という印象。てってってーPのデータでも再生数自体はあまり変わっていないような感じだった気がする。

実は10,000人の固定客というのはコミュニティとしてはそれなりの安定度で商業的には成功している方だと思われる。アイマスガールズのみなさんが安定してCDを出せて、関係者が食べていける程度には回っていることだし。
ただ、もう少しパイが大きくならないと、増える一方の動画は埋もれていくままだし、新しいムーブメントを起こしたり既存メディアや流通への影響力というのは大きくならないのかなぁ、というところ。